人気ブログランキング | 話題のタグを見る

バイオリン探し・その1/カーネギー

ニューヨークのバイオリンショップについては、ニューヨークに行く前の東京に1週間滞在している間に、じっくりみっちりリサーチしようと思っていました。

店の特徴、店主の経歴や人柄やバイオリンや音楽に対する考え、持っているバイオリンの種類、値段、店の場所など。

が! なんと夫の家、wifiが飛んでいなかった。ひ~。
ポケットwifiならあるよ、と。前はwifiあったのになぜ、と聞くと、ポケットの方が安いしそんなに使わないし、とのこと。

でもそのポケットwifiは1ヵ月7ギガしかなくて。

バイオリンリサーチの他にも、上の娘の大学院に提出するのに必要な私と夫のtaxについてのサポーティングドキュメント制作など、東京でやろうと思っていたことが他にもあるというのに!

夫のラップトップには物を書くアプリが何も入っていなかったのでオンラインでドキュメントも制作。

だんだんと減っていくインターネット使用量の数字を見ながら全然落ち着きませんでしたが、ドキュメント制作は完了、1週間で7ギガ使い果たして去るのも申し訳ないので・・・バイオリンについては超大雑把にしか調べられませんでした。

**********************

そんな調子で前調査ほとんどなしで乗り込んだバイオリン店(^^;)
下の娘に付き添って、私と、上の娘の3人です。

最初に訪ねた店は、Rare Violins of New Yorkというところ。
2010年までは72nd St.にあったようですが、それから140w 57th に、そして去年同じ57th St. 上の37wに引っ越したようですね。創立が2002年とあるので歴史ある店ではないようです。
バイオリン、ビオラ、チェロを扱っています。
アポは取っていくのは must、というか礼儀と思われますが、急いでいた上にアポ必要とは書いてなかったので直接訪ねてしまいました。店側からするともうこの時点で迷える子羊達が来たわ、という感じでしょうか。

NYCではビルの1室またはワンフロアに店がありビルの外に看板のない店が少なくありません。
番地にしたがいビルを探し、ドアの入り口にある呼び出しボタンのところに小さく店の名が書かれていて、そのボタンを押して店に用件を伝えると、ブーっとブザーが鳴るので、そのブザーが鳴っている間にドアを開け(ドアは大抵ふたつあります)、ようやくビルの中に入れる仕組みになっています。この動作をゆっくりやっているとブザーが鳴り終わってしまいドアが開かなくなるので注意~。
日本でもこういう店はあるのかしらん。

ビルに入ったあとは、目的のフロアの目的の店のドアの前まで行き、呼び鈴をならしてようやく店に入れてもらえるという仕組み。
30年前から全く変わっていない、この来客や郵便屋用のブザー。(ちなみに普通のアパートメントもこの呼び鈴ブザー式です)

Rare Violis of NYのドアは、入りにくいような敷居が高いような趣きで、一瞬ひるんだものの、何せニューヨークくんだりまで来たからには呼び鈴を押すしかありません。
呼び鈴を押すとガチャっと鍵が開く音がして若めのリアゾン(日本語では何というのだろう?買い手の言う条件に合った品を紹介してくれる人)女性がニコやかに登場、中は店というよりも、クラシック調のシンプルな部屋という感じでした。シンプル過ぎるのはバイオリンを弾いた際に家具や調度品が音を吸収するのを避けるためと思われます。
写真は写していい雰囲気ではありませんでしたのでナシ(^_^;)

部屋はいくつかあり、一番大きな部屋では明らかにプロとみられるの女性が熱心に試し演奏をしていて、この辺りで、やはり敷居が高過ぎたことに気が付きました。
しかし時すでに遅し、私たちはその隣の部屋に通されました。

私「すいません、アポ取らずに来てしまって」

リアゾン「いえ、いいんですよ、さて、今日はどういったご要件?」

下の娘「バイオリンを探しているんです。ニューヨークには1週間しかいないのでその間に探したいんです。」

リアゾン「バイオリンを始めて何年? ご予算は?希望のものを用意するから言ってね」

下の娘「6年になります。5000ドル以下のものを探しています。」

リアゾン「うーん、うちはカーネギーで演奏する人達が利用するところでね、2万~5万ドルのものがほとんどなのよ、希望に合わなくてごめんなさいね、でも、弾いてみたいのとかあったら出してくるわ」

下の娘「Oh...そうだったんですね、いやいいです、調べもせずに来てしまってごめんなさい。他を当たります。」

私「すいません、何もわからなくてお邪魔しちゃって。」

リアゾン「いえ、ぜんぜんいいんですよ。(娘にむかって)お嬢さん、ここで何件目?よければ知っている店を紹介するわ。アポ取って行った方がいいわよ。」

というわけで一軒目惨敗で旅の恥はかき捨て状態でしたが、リアゾンの女性が紹介してくれたDavid & Segal Violinsという店にホテルから下の娘がアポを取り、一歩前進。今度は失敗しないように、いくらからのものが置いてあるのかを電話で確認していました。その日は金曜でしたので、アポの日は翌週の月曜日になりました。

**********************

その日はRare Violinsを出た後、下の娘が「そう言えばヘキ島音楽仲間のお姉さんがNYCに行ったなら是非カーネギーホールのツアーをやっているので見てくるといいよ、と言っていた」というので、近いついでに行ってみましたら、ちょうどあと1時間ほどで次のツアーが始まるところでした。ツアーは1日に2回しかなく、次の日の土曜のツアーが最後で、あとは秋までない、とのことで、土曜は人が多いかもしれないからと、その日のうちのツアーに参加することに。
バイオリン探し・その1/カーネギー_a0346332_09541722.jpg
古いチケットブース。
バイオリン探し・その1/カーネギー_a0346332_11300872.jpg
チケットの向こう側に見えるアーチ型の様式がオリジナルのままで、四角い型の部分はあとから追加されたものとか。
上の娘はボストンから来てくれた幼馴染とブルックリンでランチの予定が入っていて、ツアーには私と下の娘2人で参加。

待ち時間、こじんまりとしたロビーで、下の娘が話す音楽の話に適当な相槌(~_~)を入れていると、明らかに外国暮らしの無機質な感じで洗練された、多分私より少し若いであろう東洋人の女性の視線を感じ、日本人かな??と思っていましたら、やはりそうで、「お嬢さん何か音楽なさっていらっしゃるんですか?いいですねえ」と話しかけてきました。
15歳のお嬢さんがバレエのサマーキャンプに参加することになったのではるばるLAからいらしていて(でも外見は東海岸っぽい)、お嬢さんがレッスンの日中は暇なので、独りで街まで繰り出して来たのこと。
私がヘキ島から来たこと、ニューヨークにはバイオリンを探しに来たこと、このあと娘をイリノイのサマープログラムに送っていくことを告げると、ヘキ島の名はよく聞くけれど実際にそこから来たという人には会ったことがないと大いに感動されてしまいました。ははははー。

カーネギーホールのツアーはシニアボランティアで成り立っているのか、受付にもチケットブースにもオシャレなおばあさんたちが。
ツアーガイドの女性は自己紹介で自分はシニアボランティアだと言っていました。
ツアーグループは少人数で10人ほど。
普段立ち入れない隅々を案内されながらホールの歴史や裏話が聞け、なかなか興味深い内容でした。
バイオリン探し・その1/カーネギー_a0346332_11313123.jpg
↓公演中に咳がでないように、観客用の喉がスースーする無料キャンディー(ラップをむく時に音が出ないよう紙のラップに包まれています)が各フロアに設けられています。
バイオリン探し・その1/カーネギー_a0346332_06214201.jpg
ツアーの皆に後れを取らないのが条件で写真は撮り放題でしたが、ガイドさんのお話を聞きながら遅れを取らずに写すのは至難の業で、あまり画像はありません。ガイドさんの話を無視する無礼者にはなりたくありませんものね。それに最近そうまでして写真撮らずとも、と思う瞬間が多い。
(でも娘達の写真はガンガン撮ってしまう。)

バイオリン探し・その1/カーネギー_a0346332_11591162.jpg
バイオリン探し・その1/カーネギー_a0346332_11010816.jpg
フォトジェニックな窓ガラスや枠が沢山あり、やはり古い建物はいいなあ、と思いました。

by nemurijima | 2018-07-18 12:02 | | Comments(0)

大好きな人形と離れこじま生活


by nemurijima
カレンダー
S M T W T F S
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31